選手のそばにいる、もう一人のサポーター ― 国スポ九州大会でトレーナーとして感じたこと ―
先日、宮崎県スポーツ協会からご依頼をいただき、
国民スポーツ大会九州ブロック大会にアスレティックトレーナー(以下AT)として帯同させていただきました。
大きな大会の舞台で、選手たちがそれぞれの力を発揮するために準備を重ね、競技に向き合う姿。
その姿を間近で見ながら、改めて「AT」という仕事について考える機会になりました。
ATは、競技をする選手のように、表舞台に立つことはありません。
試合で注目を浴びることもありません。
けれど、選手がベストな状態で競技に臨み、最後まで自分の力を出し切るために、
身体の状態を確認し、コンディショニングを行い、必要に応じてケアをする。
時には、選手の何気ない会話から身体や心の変化を感じ取ることもあります。
「今日はいつもと違うな」
「少し疲れがたまっているかもしれない」
そんな小さな変化に気づき、選手が安心して競技に集中できる環境をつくる。
それも、ATの大切な役割のひとつだと思っています。
選手が輝くその瞬間の、その少し後ろには、
たくさんの人の支えがあります。
監督やコーチ、スタッフ、家族、スポーツドクター、そしてAT。
私たちATは、選手の身体に直接触れ、コンディションを整えるという形で、選手の競技生活を支えています。
今回、国スポ九州大会という大きな舞台に関わらせていただき、
現場だからこそ感じられる緊張感や、選手との関わり、そしてチームの一員として働く責任を改めて実感しました。
そして、こうした経験をするたびに思うことがあります。
それは、もっと多くのATに現場に出てほしいということ。
現場には、教科書だけでは学べないことがたくさんあります。
選手とのコミュニケーション。
限られた時間の中での判断。
チームの中での自分の役割。
予想外の出来事への対応。
一つひとつの経験が、ATとしての力になっていくのだと思います。
もちろん、現場に出ることには責任も伴います。
だからこそ、学び続けること、経験を積むこと、そして自分の技術を磨き続けることが大切です。
選手の身体を預かる仕事だからこそ、
私自身もこれからも学び続けて必要な新しい知識や技術を取り入れていきたいと思っています。
選手が安心して競技に集中できるように。
選手が持っている力を、最後まで発揮できるように。
そして、選手が「自分らしく」競技に向き合えるように。
ATは、選手の一番近くで支える存在のひとつです。
表舞台に立つことはなくても、
選手の力になることができる。
そんなATという仕事の魅力を、もっとたくさんの方に知っていただけたら嬉しく思います。
今回、このような貴重な機会をいただき、選手の皆さん、関係者の皆さま、そして宮崎県スポーツ協会の皆さまに心より感謝申し上げます。
ATとして最大限に仕事をすることができるのは、
ご依頼をいただく団体様や、ATをサポートしてくださる皆様のおかげです。
本当に夜遅くまで、会場やホテルまでの送迎や監督への情報収集などのサポートいただきありがとうございました。
これからも、一人のATとして、
選手を支える仕事に真摯に向き合っていきたいと思います。


