女性は7の倍数、男性は8の倍数の歳に体の変化が表れます。
2024年もスタートいたしましたが、
年末年始の疲労により自律神経の不調が現れている方が多いようですが、
皆様お身体の調子はいかがでしょうか?
そもそも、
自律神経というコトバは皆様よく耳にされると思いますが
その働きを詳しくご存知でしょうか?
謂わゆる、自分が意図せずとも
勝手に自律して働いてくれている神経のことですね。
言わずとも、そのままの意味ではございますが
心臓のように、
自分が動いてと指令を出さなくても勝手に動いてくれている
内臓はほとんど自律神経支配で絶え間なく動いてくれています。
心臓の他にも
血圧の調整や、
食物の消化吸収、
ホルモンバランスの調整など
交感神経と副交感神経を上手に切り替えて
生きていく上で大切な体の機能を維持してくれています。
お腹が空いたり
夜になると眠くなったり
お通じのサインを教えてくれたり
女性は生理が毎月訪れてくれたりと
慌ただしい生活の中で忘れがちですが
体は勝手に頑張ってくれています。
そのバランスは体が良い状態の時に
スムーズに働いてくていますが、
ストレス過多の生活や、不摂生な生活や食事を
取ることでもバランスは崩れてしいます。
その他に
歳を重ねる度に
体の機能は変化が起きてくることも
私たちは頭に入れておく必要があります。
皆様もあるCMでお馴染みになった
女性は7の倍数の歳(数え歳)
男性は8の倍数の歳に体の大きな変化が訪れるという
事を耳にされた方いらしゃると思います。
鍼灸治療の元となっている
中国の最も古い医学書である
黄帝内経(こうていだいけい)という書物があり
黄帝(偉い方)が、岐伯(ぎはく)やその他の医学書に質問された事が明記されています。
その中の素問(そもん)には
人が暮らしていく中での、
養生の仕方が記されております。
そして素問の中の上古天眞論篇に、
人々が歳を重ねていくにつれ
体で起こる変化が記されています。
そのことを以下で解説します。
『帝のたまわく、
人、年老いて子無き者は材料盡(つ)きるや
將(はた)天数然る也。』
皇帝がおっしゃいました。
人が歳をとったら、子供ができなくなるのは、
元となるモノの力が無くなったからですか?
人の運命ですか?
『岐伯もうさく。
女子は、
七歳にして腎氣盛え、歯かわり髪長ず。
二ー七 して天癸(てんき)至り。任脈通じ、太衝脈盛んに
月事時を以って下る。故に子有り。
三ー七 にして腎氣平均す。故に眞牙(しんが)生じて長く極まる。
四ー七 に筋骨堅く、髪長く極まり身體(しんたい)盛壯(せいそう)。
五−七 陽明の脈衰え面始めて焦がれ髪始めて堕つ。
六ー七 三陽の脈、上に衰え面皆衰え、髪始めて白し。
七−七 任脈虚し、太衝脈衰少し天癸竭き、地道通ぜず。故に形壊れて(やぶれて)子無し也。』
岐伯が答えました。
女子は、
7歳にして
(数え歳なので日本では6歳のこと)
腎の気が多くなり、歯が生え替わり髪が麗くなる。
14歳(13歳)にして、
生理が始まる。任脈が通って衝脈が盛んになって月経が始まり
妊娠する事ができる。
(任脈は妊娠の経絡、衝脈は多血の経絡)
21歳にして(20歳)腎気が整いホルモンバランスが良くなって、親知らずが生える。
28歳にして(27歳)ともて女性らしくなり、体の動きも最も良くなる。
35歳にして (34歳)陽明の経絡が衰え、顔と髪が衰えていく。
42歳にして (41歳) 三陽経絡(大腸経、小腸経、三焦経)衰え、顔が焦がれて髪が白くなり始める。
49歳にして (48歳) 任脈経が空っぽになり衝脈も衰え、天の気も尽きて閉経する。
『丈夫は
八歳にして腎氣實し(じっし)。髪長じ歯更わる。
二ー八 に腎氣盛んになり天癸(てんぎ)至り、精氣溢れて寫ぎ(そそぎ)陰陽加す。
故に、能く(よく)子有り。
二ー八に腎氣平均し筋骨勁強。故に眞牙生じて長く極まる。
四ー八に筋骨隆盛肌肉(きにく)満壯(みちてさかん)。
五ー八に腎氣衰え髪堕ち、歯槁(はかる)。
六ー八に陽氣衰竭し、面焦がれて髪鬢頒白。
七ー八に肝氣衰え筋動く事能わず。天癸竭き、精少く腎蔵衰え形體(けいたい)皆極まる。
八ー八則ち歯髪去る。』
男子は
8歳にして (7歳)腎の気が増えてきて髪と歯が生える。
16歳にして (15歳)腎の気が盛んになり腎水が至って射精する。だから子供が作れる。
24歳にして (23歳)男性のホルモンバランスが整い、筋骨が弛む事なく強くなり親知らずが生える。
32歳にして (31歳)男性の最高に良い状態の体になる。
40歳にして (39歳)腎気衰え髪が衰え、歯が脆くなる。
48歳にして (47歳)陽気が衰え顔が焦がれて髪が薄くなり、白くまばらになる。
56歳にして (55歳)肝気が衰え、素早くに動けなくなる。腎水が尽きて生殖能力が衰えていく。
64歳にして (63歳)すなわち歯と髪がなくなる。
と書かれています。
腎は、水をつかさどり
五臓六腑の精(エキス)を受けて、これを腎臓に蔵めています。
五臓が元気になれば、精の気(ホルモン)はよく注ぎます。
五臓が衰えると腎水は尽きて体も衰えるという事です。
ただ、
その歳を超えても子供が作れるということは
腎の気が多くて余っているからだとも書かれています。
腎は水以外にも気を貯蔵するところです。
東洋医学では
体の活力を腎が担っていると言われています。
その腎の活力を上げていくことが
元気で若々しく保てるということにも繋がります。
文章の中によく髪や歯のことが書かれていましたが
腎は他にも髪と骨も司っていて
腎の臓器ととても深い関係があります。
東洋医学では、
歯は骨の余りだと言われています。
体にストレスをためないことや
不摂生をしないことで
腎臓に負荷をかけずに済む事ができます。
体にストレスや不摂生な生活をしないということが
大切だということがこの文を見るとよく分かりますね。
いつも絶え間なく動いてくれている
五臓六腑を労ることを忘れずに
皆様も私生活を過ごして見てくださいね。
長くなりましたが
最後までご覧いただきありがとうございました。